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2014年ワールドカップ アジア最終予選 第4戦 日本対イラク 9月11日(火)19:30 / 会場:埼玉スタジアム [観戦]

吉田麻也選手のイングランド・サウサンプトンへの移籍が決まった直後だったと思う。確か日本テレビのスポーツ番組で吉田選手への独占取材を放送していた。場所はオランダの日本料理屋で、吉田選手がいくつかの小鉢料理を前にしながら、「代表に呼ばれると頻繁に血液検査を受けさせられる」という話をしていた。選手は特に鉄分不足について注意されるので、食事には気を遣っているし、サプリメントも飲むようにしているとのことであった。以前のブログで、男子代表は血中の鉄分が足りないんじゃないかと嫌味を書いたことがあったのだが、どうやらそんなことはないようである。

ところで吉田選手というと、最近のインタビューでは実に堂々としていて、なかなか立派なことをいう。ロンドン・オリンピックを経て、なんかこう風格のようなものを身につけてきたようにすら感じる。だが、昨日の夕方のニュースでみた、成田空港で大勢の女性ファンに追いかけられていたときの麻也くんの超嬉しそうな顔といったらなかった。やっぱりこの人の本性は相変わらずのようで一安心である。

それはともかく、この試合を観ても、イラクには試合中にピッチ上に倒れてしまう選手がいたが、日本人選手は後半終盤まで選手交代がなかったにもかかわらず、それほど疲れていなかったようなので、鉄分不足の心配はなさそうである。特に長友佑都選手が最後まで元気に走り回っていた姿が印象的だった。長友選手は試合後に「あと90分はできる」と豪語していたそうだが、この人の血中鉄分は一体どれぐらいあるのか公表してほしいものだ。前半25分、駒野友一選手のスローイングが得点の起点になったのは、駒野ファンの私としては大変嬉しい。あと、清武弘嗣選手は、この前のUAE戦を含め、以前より凄みが増したという感じがする。ドイツへの移籍がそうさせたのか、それともロンドン・オリンピックでの悔しい経験によるものなのだろうか。

イラクの監督のジーコについては、私がサッカーに興味を持ち出したのが2006年ドイツ・ワールドカップのあたりなので、実のところよく知らなかった。ドイツでは1次リーグを突破できなかったため、正直いって監督としてはいまいちなのではという先入観があった。また、このアジア最終予選で日本と同じB組になったときに「日本と一緒にワールドカップに行きたい」といった発言もしていたので、ちょっと甘い人なのかなという印象もあった(こういう発言は、変な疑いを持たれる可能性もあるので、いわない方がいいと思う)。だが、イラクの政情不安、国内リーグの開始前という時期、アウェイでの戦いといった条件を考えると、イラクよりもはるかに恵まれた環境にある日本に対していくつかの好機を作り出し、あと少しのところまで追い詰めたのだから、やはり優秀な監督なのだと思う。

ジーコ監督が先発を大幅に入れ替えて、若い選手主体のチームにしたと知ったとき、少し嫌な予感がした。というのも、3月の3次予選の最終戦でウズベキスタンに敗れたときも相手は若い選手を多く出してきたからである。ジーコ監督は試合前の記者会見でもこのウズベキスタン戦について言及していたし、ボランチの遠藤選手と長谷部選手を自由にさせない戦術をとったことをみても、彼はこのウズベキスタン戦を相当に参考にしたのではないだろうか。

楽な試合ではなかったが、日本はディフェンス3人が出場停止、香川真司選手も直前になって欠場という状況で勝ち切れたことは本当によかったと思う。ザッケローニ監督は、今年の年頭のインタビューで、現日本代表の課題として「チームの底上げ」、「3バック・システムへの適応」、「アウェイでの勝負強さ」の3つを挙げていたように記憶している。このうち、「底上げ」については、今のところかなりの進歩があったように感じる。「3バック」については、今回のイラク戦を観た限りでは、相手に対抗策を見つけさせないためにも、新しいシステムによる引き出しを増やすことは非常に価値のあることだと思う。仮に早い段階で勝ち抜きが決まったなら、そういったチャレンジも是非してもらいたいと思う。「勝負強さ」の点については、アウェイでも勝ちきれる力があることを11月のオマーン戦、来年3月のヨルダン戦で実証してくれることを願うばかりだ。

さて、最終予選もこの段階になると、あとどれだけ勝てばリーグ突破が決まるのかが非常に気になる。後藤健生さんは、Jスポーツというサイトのコラムで「11月のオマーン戦で勝ち抜けが決まってしまう可能性すら出てきた」とうれしいことを書いているが、本当にそうなのだろうか。それを確かめるために勝敗表を見ながら暗算で勝ち点計算をしていて、そのややこしさに頭が爆発しそうになっていたところ、大変便利なサイトを発見した。今後の各試合について任意の得点を入力すると自動的に勝ち点を計算してくれるという優れものである。これを使って勝ち点の計算をしてみたのだが、後藤さんのいうようにオマーン戦で勝ち抜けが確定する可能性はないように私には思われる(が、確信はない)。

日本にとって最も有利なのが、11月14日までの他チームの3試合が全て引き分けとなった場合、あるいは10月16日のオマーン対ヨルダン戦のみオマーンが勝ち、残りの2試合が引き分けの場合ではないかと思う。この場合、11月14日の対オマーン戦に日本が勝てば、かなりの確率で日本はブラジルへの切符を手にすることができる。が、その場合でも、その後の各試合の結果によっては、日本が非常に有利ではあるものの得失点差の争いになる可能性はまだ残っており、11月14日の段階で100%確実に日本の勝ち抜きが決まることはないように思われるのである。

ところで、この勝ち点計算に熱中していると、どうしても考え方が他力本願的になり、他チームの試合結果に期待してしまう自分がいることに気付く。ザッケローニ監督は「勝ち点の計算はしない。目の前の試合に集中する」とよくいう。頭がこんがらがるから計算しないんじゃないかとちょっと思っていたのだが、やはりそうではないのだろう。監督と選手には、あまり早い段階で勝ち点計算はしないでほしいものである。

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FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012 決勝戦 アメリカ対ドイツ 9月8日(土)19:20 会場:国立競技場 [観戦]

この試合は当初、テレビで放送する予定はなかったようである。試合の3日前ほどにこの大会を独占放映しているフジテレビのホームページから「録画でいいから放送してほしい」旨の意見を送ってみたら、深夜ではあるが放送してくれて本当に有り難い。たぶん同じような意見が多くあったのだと思う。だが、1時間半の放送時間に授賞式も入っていたので、試合の方はかなりカットされていたのが残念。やはりノーカットで観たかった。かえすがえすも国立競技場に行けなかったのが悔やまれる。

試合の方は、私の予想(また多くの人の下馬評)に反して、アメリカが1対0でドイツを下した。何故あんなに強かったドイツにアメリカが勝てたのか、いまだにわからない。全体的にドイツの方が押していたが、今大会唯一の失点を許してしまい、それが決勝点となった。ただ、アメリカのディフェンスは本当に素晴らしかった。結局のところ、戦術云々よりアメリカの気合いがドイツのそれを上回っていたとしかいいようがないと思う。3位決定戦のヤングなでしことナイジェリアの試合もよかったが、少なくとも今大会で私が観た試合の中ではベストゲームだった。

女子サッカーの世界では、やはりアメリカとドイツが頭一つ抜け出しているのかなあとも感じるが、準決勝まではヤングなでしこもアメリカとは遜色なかったと思う。対ドイツ戦の前半に3失点してしまったのが勝負の分かれ目だったのではないだろうか。

試合翌日の深夜、フジテレビではお笑いコンビのピースがMCをつとめ、ヤングなでしこの多くのメンバーも出演する特集番組が放送されていた。綾部は又吉を少しどつきすぎじゃあないかと思ったが、吉田弘監督に一番怒られている選手は誰かといった内輪話も聞けて、なかなか面白かった。だが私としては、ドイツ対アメリカの試合をスタンドで観戦していたヤングなでしこ達がこの決勝戦を観てどう感じたのか、両チームとの差を感じたのか、それとも自分たちでもやれると思ったのかといったことを是非聞いて欲しかったと思う。


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FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012 3位決定戦 日本対ナイジェリア 9月8日(土)15:30 会場:国立競技場 [観戦]

この日は国立競技場に行くことができなかったので、仕方なくテレビ観戦。同時刻に行われていた天皇杯もチェックしていたのだが、後半になるとこっちに熱中してしまい、天皇杯のことはすっかり忘れてしまった。ヤングなでしこの最終戦にふさわしい息詰まる試合だったと思う。試合後のインタビューで木村弘監督が開口一番「疲れました」といっていたのに実感がこもっていた。この試合は、今大会でのヤングなでしこの試合の中で一番面白かったと思う。やはりテレビではなくスタジアムで観戦したかった。

ヤングなでしこの魅力の一つはゴールの意外性だと思う。前半24分の田中陽子選手のシュートはまるでマンガをみているようだった。全部の試合を観たわけではないが、今大会でのカッコいいゴール数を競うランキングがあれば、田中陽子選手がナンバーワンになるのではないだろうか。

私はもちろん日本を応援していたのだが、アメリカ対ナイジェリアの準決勝でナイジェリアの応援席に座っていたせいか、日本が勝っても少々複雑な気分だった。こんな気持ちになったのは初めてである。アフリカ人ってどの人も同じように見えるせいか、ナイジェリアのサポーターが画面に映るたびに、この間の試合で私の隣にいた人のように思えてならなかった。

ナイジェリアの選手の方は試合前の公開練習時に選手同士がユニフォームを交換して攪乱作戦に出たり、監督は監督で試合前インタビューにまともに答えずFIFAの人に怒られたりと、やることが何だかなあという感じだったのであるが、本当に勝ちたかったのだと思う。試合終了後にピッチに倒れ込み起き上がれないナイジェリアの選手をみると心が痛んだ。

INAC神戸の会長さんが田中陽子選手の活躍をみて、アメリカ代表のワンバック選手を獲得する構想を中止したというニュースがあった。生のワンバックを是非見てみたかった私としては非常に残念であるが、この大会を通じて新しい日本人選手の名前と顔を覚えたので、なでしこリーグの試合を観る楽しみが増えたのはうれしいことである。


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FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012 決勝トーナメント準決勝 日本対ドイツ 9月4日(火)19:30 会場:国立競技場 [観戦]

この試合は、前の試合のナイジェリアの応援席から、バックスタンドに移って観戦した。試合前に応援団みたいな人達(宇都宮徹壱さんのコラムによると「U-20女子W杯盛り上げ隊」というらしい)が、日本選手の名前、ポジション、そして背番号を記したチラシを配布していて、これは本当に有り難かった。
 
私の席からはドイツ選手の試合前練習がよく見えたのだが、一目見てこれはやばいかもと思った。とにかくドイツ人選手は体がでかかった。単に背が高いだけでなく、横幅もがっしりしていた。彼らのユニフォームが膨張色の白であったためにそう見えたのではないと思う。悪い予感が当たってしまい、試合の方は前半だけでヤングなでしこが3失点という非常に残念なことになった。

さらに私にとっては、座った席が非常に悪かった。隣にいたのが、かなりイタい若い男女だったからである。例えていうと、アニメのちびまる子ちゃんの同級生の野口さんのお兄さんとその彼女のようなタイプ、つまりDQNである。「オレ、ボランチやってたからさあ」という男の方は、試合を観ていればわかることをいちいち説明して、上から目線で選手のダメ出しをする。それに女の方が馬鹿みたいに相づちを打つ。日本が勝っていればいいのだが、完全に押されている試合だけに余計に癪に障って、観戦に全く集中できない。私と同じことを感じたのだろう。私の前の席にいた人はハーフタイムになるとどっかに行ってしまった。

どうでもいい話ではあるが、そのバカップルの男の方は、オリンピックのサッカーの試合のレポートを提出するとかいっていた。サッカーライターの学校にでも通っているのだろうか。ひょっとして最近やたらと広告が目に付くセルジオ越後の学校だったりして。もしそうだとすると、セルジオは自分のクローンを養成しようとでもしているのだろうか。でも、あの手の批評家はセルジオ一人で既に供給過剰だと思うぞ。

ま、それはともかく、私もハーフタイムに席を移動したのだが、低い席はほぼ満員だったので、ドイツ側陣地に近いバックスタンドの最上部の席に移動した。意外にこれが正解だったのは、上から眺めると、特に守備のときにドイツチームの陣形がいかにコンパクトかがよくわかったからである。ドイツのディフェンスの選手達は、まるで動く壁のようだった。本当に質実剛健なサッカーで、ユーロ2012におけるドイツの男子サッカーよりもドイツっぽいなあと思った。

後半はヤングなでしこも何回かチャンスを作ったのだが、ドイツの鉄壁の守備を崩すことは結局できなかった。素人ながら私が思ったのは、ドイツは陣形をコンパクトにしていただけに、ディフェンスの裏には広大な無人のスペースが広がっていたが、そこを利用することはできなかったのかということである。ドイツのディフェンスの選手達は足もかなり速かったので、裏へのパスが成功する確率は低いかもしれない。が、フル代表のなでしこジャパンがよくやるように、何回も裏にロングボールを蹴り込んで、相手を間延びさせる戦術をとったらどうなるのか観てみたかった。

決勝戦はドイツ対アメリカとなった。解説者の大竹七未さんは、確かフジテレビの『スポルト』で日本を負かしたドイツに勝ってほしいといっていたが、私は逆にアメリカを応援したい。アメリカとナイジェリアの準決勝を見た限りでは、明らかにドイツの方が強いと思う。実際にグループリーグでは、ドイツがアメリカに3対0で大勝している。だがそれだけに、完全無欠に見えるドイツにアメリカがどんな風に立ち向かうのかが楽しみなのである。ただ、この決勝戦は今のところ、地上波とBSではテレビ放送の予定がないらしいのが残念である。

3位決定戦はヤングなでしことナイジェリアである。ナイジェリアよ、申し訳ないが、今度ばかりは日本を応援する。お互いのいいところを出し合う試合になればいいなあと思う。となると点の取り合いであろうか。
 
(追記)
アメリカとドイツの決勝戦はこの日の深夜に録画放送することになったらしい。有り難いことである。


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FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012 決勝トーナメント準決勝 ナイジェリア対アメリカ 9月4日(火)16:00 会場:国立競技場 [観戦]

ナイジェリアというとまず思い浮かぶのは、ボビー・オロゴンである。K-1に参戦したときの身体能力には本当に驚いた。それからジュジュ・ミュージックのスター、キング・サニー・アデ。ユーチューブで久し振りにアデを聴いたら、やっぱりいい。ワールド・ミュージックのブームの頃買い集めたLP盤がかなりあるから、久し振りにレコード棚を探してみるかなあ。それに民族紛争のイメージも強い。この国の紛争のニュースを最近はあまり聞かないが、ウィキペディアによると残念ながら今でも起きているようだ。

あと、忘れられないのがナイジェリア詐欺。勤め人だった頃、上等なのか安物なのかわからない色付きの便箋に「秘密資金に投資しないか」といった内容が手書きされた怪しい手紙がこの国からよく会社に届いていた。ときにはお仲間とおぼしき人から電話もかかってきた。英語なのだが強烈に聞き取りにくい。そして、ギャングの親玉のようなドスのきいた低い声で「社長を出せ」といってくる。社長は外出中だとか何とかいってお引き取り願うのだが、しつこくて手に負えないのは根負けして、秘書課に回してしまった。それにしても秘書はどう対処したんだろう。

そんなこんなで全体的にナイジェリアに対しては、ネガティブなイメージがポジティブさをやや上回って、何だか得体の知れない国という印象を持っていたのだが、まさかこの国のサポーター席に座って一緒に応援する日が来るとは思いもよらなかった。それほど私には前の試合での彼らの応援風景が印象的だったのである。
 
今回間近で確認したナイジェリア・サポーターの音楽隊の構成は、トランペット2本、サックス1本、バスドラム1つ、スネアドラム2つ、巨大なヒョウタンに砂利か何かを入れたようなパーカッション1つ、高い音がする小さな手作りらしい金属製の打楽器1つ、ボンゴのような革張りのスティックで叩く打楽器1つといったところ。それに、蛇のように曲がりくねった謎めいた黒いホーンがあった。少しブブゼラに似た感じの低い音が鳴っていたのは、これだったのかもしれない。

ナイジェリアに比べるとアメリカ側の応援席は実に閑散としていて、アメリカの選手が気の毒な程である。もう少し頑張れよ、在日アメリカ人。私は、日本を別にすると女子サッカーで好きなのはアメリカなのだが、今回はナイジェリアに浮気してしまった。

音楽に気を取られて、試合を観るのが少しおろそかになってしまったが、ナイジェリアは縦パスやこぼれ球への反応が非常に速い。ドリブルも上手く、ボールを持つとなかなか奪われない。前半から何回もチャンスを作るのだが1点が遠かった。そうこうしているうちにアメリカがフリーキックから1点。後半にも、確か裏への飛び出しから1点を追加、そのまま試合は終了し、少ないチャンスを確実に決めたアメリカが決勝進出することになった。アメリカの少女達は二十歳以下の割になかなか老獪という印象である。また、ナイジェリアにはディフェンスに少し隙があるようにも感じた。

試合後にナイジェリア・サポーターがみんなで大声で国歌を合唱していたのが印象的であった。また、日本の完敗に終わった次の日本対ドイツの試合が終わって、日本人サポーターの行列がとぼとぼと千駄ヶ谷駅に向かう道すがら、鳴り物を鳴らして騒いでいるナイジェリア人の集団がいた。あの屈託のなさは本当に羨ましい。
 
試合前の国歌演奏。  
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試合中。 あまりに楽しそうなせいか、日本のサポーターも加わってきた。
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試合中。
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試合後に選手達が応援席に挨拶。 
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試合後の国歌の大合唱。 
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FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012 決勝トーナメント準々決勝 日本対韓国 8月30日(木)19:30 会場:国立競技場 [観戦]

日本が勝って本当に良かった。やはり韓国にはラフプレーが目立ったが、日本の選手が怪我をしなかったので一安心である。柴田華絵による最初の2点も見事だったが、連係プレーでディフェンスを崩し切った田中陽子選手の3点目は、個人技によるシュートが多く印象に残っているせいか凄く新鮮に感じた。失点もあったし、特に後半はミスも目立ったように感じたが、全体を通してディフェンス面でのいいシーンも多かったように思う。

ところで、試合中にバックスタンドから何度もゴール裏の日本側応援席を見たが、旭日旗は一度も見かけなかった。話題になっていたので意外だったが、どうやら半ば強制的に禁止されていたらしい。前の試合のナイジェリア・サポーターによる応援は実に情熱的だったが、そのナイジェリアでは、『サッカーの世紀』(後藤健生著/文藝春秋)によるとサッカーが国民統合の道具として使われている。そして対外的には、サッカーはときに、後藤健生さんの表現を借りれば「戦争の代償行為」としての側面を併せ持つ。応援に対してある程度の規制を行うのはやむを得ないだろうが、規制は明確かつ一貫したものであるべきだろう。

日本サッカー協会はホスピタリティを示そうとしたのであろうか。しかし、何をしたところでホスピタリティを感じるような相手ではないだろう。曖昧な態度をとれば、日本に言いがかりをつけることが本能と化している隣国は、ますますかさにかかって新たな要求を突きつけてくるだけだろう。私は、応援するときに日章旗も旭日旗も振らないし、代表のユニフォームも着ない人間だが、過剰な規制はサッカーが持つ熱気をそぐことになりかねないと思う。そもそも国家というものがなければ、国家代表チームなるものも存在し得ない。これまでずっと問題視されておらず、ほんの数日前に自ら問題なしとしていた行為を禁止したのだから、日本サッカー協会はきちんとした理由説明を行うべきだろう。
 
日韓戦は勝っても負けても後味が悪いが、今回のそれは日本サッカー協会のせいである。 
 
サッカーの世紀

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  • 作者: 後藤 健生
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1995/09
  • メディア: 単行本
サッカーの世紀 (文春文庫)

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FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012 決勝トーナメント準々決勝 ナイジェリア対メキシコ 8月30日(木)16:00 会場:国立競技場 [観戦]

国立競技場のチケット売り場には、ナイジェリア・サポーターとおぼしき黒い肌の男達がやけに目に付いた。日本にはこんなにナイジェリア人がいたのかと驚くほどであった。試合開始の笛が鳴ると、ゴール裏のナイジェリア応援席ではトランペットとパーカッション、それに歌声も加わったコンサート兼ダンスパーティーが始まった。それが実に楽しそうで、私はバックスタンドにいたのだが、彼らの音楽を聴きに席を移動したくなったぐらいである。それを最高気温36度という猛暑日に試合の間中ずっと続けているのだから、応援団の方もものすごい体力である。

後半開始直後は演奏が始まらないので、試合よりもそっちが気になっていると、しばらくしてトランペットがソロで吹き始めた。それに少しずつ打楽器が合わせ始め、やがて歌も歌い出した。みんなで一斉にというのではなく、いかにも気分任せという感じで徐々に盛り上がっていくのがアフリカっぽいなあと思った。そして、押し気味に試合を進めながらも1点が遠かったナイジェリアが延長後半にようやく先制したとき、ナイジェリア応援団の熱狂は最高潮に達した。

メキシコに対しては、もうロンドン・オリンピックで男子日本代表が負けた恨みはない。が、ナイジェリアの応援団の一生懸命に応援している姿にはどうしても感情移入してしまうし、もっと彼らの音楽を聴けるようナイジェリアに勝ち進んでほしいと思った。私のその願いが通じたのか、そのままナイジェリアが1点を守り抜いて準決勝進出を決めた。アフリカのサッカーというと肉体的能力に優れているというイメージが強いが、ナイジェリアの女子U20のチームは、個人技だけでなくチームとしても非常にまとまりがあると思った。

たまたま今読んでいる『サッカーの世紀』(後藤健生著/文藝春秋)には、アフリカのサッカー強豪国であるナイジェリアのサッカー事情が書かれている。他の多くのアフリカ諸国と同様、欧米列強が引いた人工的国境線によって形成されたこの国では、民族間の内紛が絶えなかった。1967年には南東部のイボ族が「ビアフラ共和国」として独立を宣言したものの、ヨルバ族とハウサ族が支配する連邦政府に敗北し、数百万の餓死者と難民を出す事態となった。そうした歴史を持つナイジェリアでは、各民族から選抜されたサッカーのナショナル・チームが国民意識の形成、国民統合のツールとしての役割も担っているということである。
 
ちなみに劇画のゴルゴ13シリーズには、このビアフラ紛争を題材として民族間の激しい憎悪が生み出す悲劇を描いた『飢餓共和国』(SPコミックス・ゴルゴ13シリーズ第5巻『帰って来た標的』所収)という佳作がある。もちろんフィクションではあるが、その陰惨な希望のない結末の物語を改めて読んでみると、今ナイジェリアのサポーター達があそこまで熱狂する理由が少しわかるような気がした。
 
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FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012 グループA 日本対スイス 8月26日(日)19:20 会場:国立競技場 [観戦]

試合開始直前、スイス選手がメインスタンドに近いあたりで円陣を組み、気勢を上げると、その声が私のいたバックスタンドにまで響き渡って、観客席からどよめきと拍手が起こった。スイスの気合いの入り振りにひょっとしたら難しい試合になるかもしれないと感じたのだが、終わってみると杞憂であった。この前に行われた試合のブラジル選手達のボールさばきも見事だったが、ヤングなでしこ達の方が断然上だと思った。前半30分までは、スイスの堅守に阻まれて点が取れずやきもきしたが、完全に試合はコントロールしていたので、負ける感じは全くしなかった。

田中陽子選手の前半30分と後半2分の直接フリーキックは本当に目が覚めるような見事なゴールだった。一つの試合の中で左右両足でフリーキックを決めた選手は見たことがないと多くの評者がいっている。そんな歴史的なシュートの場面に居合わせることができて本当に感激だ。後半7分の西川明花選手のシュートには、まさかあの体勢で打つとは思わなかったので、不意を突かれた。後半39分に猶本光選手が自ら得たペナルティ・キックを決めたが、 猶本選手へのパスは横山久美選手から出たものであった。私がいた席は、後半に横山選手が左サイドでプレイしている場所に近かった。この人は、いつも堂々と、本当に楽しそうにプレイしていて、見ているこっちも楽しい気分になってくる。

試合が終わった後、スイスの選手達がグラウンドを回って観客に挨拶に来てくれた。3戦全敗だというのにみな笑顔でいてくれて、そのサービス精神には感銘を受けた。スイス人らしき男の人も出てきて、スタンドに自分のシャツを投げ入れていた。そのときは何をしているのかと思ったが、宇都宮徹壱さんのスポーツナビのコラムによると、スイスの監督さんが観客とシャツ交換をしていたらしい。

観客数は約1万7千人ほどだったらしいが、主催者にとっては予想外の大人数だったのかもしれない。試合に興奮して喉が渇いたので、ハーフタイムにかき氷を買いに行くと、もう売り切れていた。次の試合からは、もう少し多くの屋台を出して欲しいものだ。それと、全チームの全選手の名前とポジションを記した無料のパンフレットがもらえるのは大変ありがたいのだが、惜しむらくは選手の背番号が入っていない。日本人、外国人を問わず、いいプレーだなあと思ったときに、その選手の名前がわからないのは少し残念である。

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FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012 グループB 韓国対ブラジル 8月26日(日)16:20 会場:国立競技場 [観戦]

入場口のあたりで、ペットボトルと缶飲料は持ち込めない旨のアナウンスが流れていた。ピッチに投げ込むことを防ぐためだろうから、まあ仕方ないと思う。だが、スポンサーであるコカコーラの製品はキャップを外せば持ち込めるらしい。南アフリカのワールドカップでスポンサーのライバル企業が観客を利用した広告合戦を繰り広げたためかもしれないが、明らかに不公平だし、やり過ぎだと思う。かえってコカコーラなんか二度と飲むかという気になる。

試合の中身はあまり憶えていないが、ブラジルの選手達は明らかに韓国の選手よりも上手いと感じた。前半はほぼゲームを支配していたし、決定的なチャンスも3回ほどはあったと思う。だが、ブラジルはなかなか得点できない。セットプレー後のゴール前の混戦から1度ネットを揺らせたのだが、オフサイドだったのか、ゴールが認められなかった。ここで先取していれば、試合の結果も違っていたかもしれない。

スタジアムに来るといつも妙に腹が減るのだが、ハーフタイム中は屋台に行列が出来ていて何も買えなかった。後半戦が始まってから富士宮焼きそばを買って戻ってきたら、ちょうど裏に抜け出した韓国選手が1点決めるところだった。ブラジルを応援していた私としては大変残念だったが、焼きそばの方は麺がもちもちしていて予想以上にうまい!富士宮焼きそばの本場である富士川サービスエリアで食べたのよりも美味しかった。

それはともかく、その後は前がかりになったブラジルの隙を突き、韓国がサイドからのクロスボールにフリーの選手が合わせて追加点。ブラジルは必死で反撃するも結局1点も取れなかった。試合終了の笛が鳴った瞬間、よほど悔しかったのかブラジルの選手が一人ピッチの上に突っ伏してしまい、そのまましばらく動かなかった(ドイツ・ワールドカップでの中田ヒデほど長い時間ではなかったが)。他のブラジルの選手達もろくに握手もせずにそそくさとピッチから去っていった。試合中に一度、ブラジルの選手が出したボールを韓国が返さないというシーンがあったせいかもしれない。

私はバックスタンドで観戦していたのだが、試合中に応援団長みたいな人が、韓国とブラジルの双方にエールを送るよう観客に呼びかけていた。もちろん試合前の国歌演奏のときは起立もするし拍手もする。でも、いくらなんでも自分が「デーハミングォ、チャチャッチャ、チャッチャッ」をやるのは、あまりに偽善的に感じて私にはできなかった。

さて、いよいよ明日は日韓戦。本当に嫌だ。日本人選手が怪我をさせられるシーン、侮辱的なゴール・パフォーマンス、政治的なプラカード…どれを見せられても、気分の悪さが1週間は続くだろう。だが、この大一番に現地で応援せずに何とする。明日はどんな嫌な目に遭おうともという覚悟で国立競技場に行く。

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FIFA U-20女子ワールドカップ group A 日本対メキシコ 第1節 2012.08.19 19:20 KickOff 宮城スタジアム [観戦]

メキシコの男子サッカーは、体格面で日本と似ているし、パスをつないでくるサッカーなので、今まで何となく親近感を抱いていた。だがそれでも、ロンドン・オリンピックの準決勝で関塚ジャパンの快進撃をタコス野郎どもに止められた恨みは忘れられない。江戸の敵を長崎で討つような話であるが、昨日の女子U-20ワールドカップでヤングなでしこがメキシコに4対1で快勝したのは、正直いってスカッとした。4対0になったとき、ちょっとメキシコ選手が可哀想だなあと一瞬思ったら、ロスタイムに1点返されたので、やはり油断は禁物である。

後半5分に猶本光選手が右足で左隅に決めた30メートルのミドルシュート、同32分の横山久美選手が右足で右上隅ぎりぎりに流し込んだシュートは本当に素晴らしかった。吉田弘監督は、あまり細かい決まり事を設けずに、選手達に自由にプレイさせる方針を採っているらしいが、確かに選手達がのびのびと思い切りやっている感じがすごく伝わってくる。

横山選手のゴール・パフォーマンスは、タカアンドトシの「オレだオレだオレだ~」だった。吉田麻也に続くお調子者の登場か。昨日の深夜にフジテレビでやっていたU-20ワールドカップの特集番組によると、横山選手の好きな食べ物は「おばあちゃんの手料理」、特にニンニク唐揚げだそうだ。これはニンニクで下味を付けた唐揚げではなくて、ニンニクと鶏肉を一緒に揚げたものらしい。ニンニクを丸のまま揚げて食べるのであろうか。豪快なシュートを決める選手は、食べ物の好みも豪快ですなあ。

昨日行われた他チームの試合のダイジェスト映像を見た限りでは、ナイジェリアが強そうだなあと思った。ナイジェリアのゴール・パフォーマンスは、両手を組んで下に伸ばす「キャイーン・ポーズ」みたいなもので面白かった。決勝トーナメントでヤングなでしことナイジェリアが当たったら、お笑いゴール・パフォーマンスの競演が見られるかもしれない。ま、向こうにはパフォーマンスさせないのが一番だが。

宇都宮徹壱さんは、スポーツナビのコラムで「福島での壮行試合では、彼女たちのテクニックが、先輩たちのそれをはるかに凌駕(りょうが)するものであることが判明した」とヤングなでしこを大絶賛である。テクニックがはるかに凌駕するかどうか、素人の私にはわからないが、機会があれば、なでしこジャパンとヤングなでしこのガチの勝負を是非やってもらいたい。昨日の試合を観ていてそう思った。

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国際親善試合~ふくしまからはじめよう。~U-20日本女子代表 対 U-20カナダ女子代表 2012年8月13日(月)19:00キックオフ @福島県/あづま総合運動公園陸上競技場 [観戦]

日曜深夜のフジテレビの『クールジャパンフットボール』が、このU-20女子ワールドカップの特集だった。ゲスト出演していた宇津木瑠美選手が「若いのでチーム力は成熟していないが、個人の力でどれだけやれるかをみてほしい」と語っていたが、いやいやどうして、パス回しの連携も非常にいいと思った。だが一方で、宇津木選手がいうように、ヤングなでしこ達はドリブルでがんがん仕掛けていくし、遠いところからでも積極果敢にシュートを打っていくので、フル代表のなでしこジャパンとはまた違う面白さを感じたというのが、全体的な印象である。

試合会場は福島県あづま総合運動公園というところで、テレビの画面を通して蒸し暑さが伝わってくるようだったから、緯度の高いカナダの選手達は大変だっただろう。序盤は、両チームとも積極的に相手にプレスをかけにいく拮抗した状態が続いたが、15分過ぎから日本のパスが回り始めた。20分、ペナルティ・エリアの左のかなり遠い位置から横山久美選手がゴールの右上隅に見事なシュートを決めて日本が先制した。横山選手というと、FIFAの最優秀ゴール賞の候補にもなった4人抜きのゴールが有名であるが、これも凄いシュートだった。その後も日本が押し気味に試合を進めて前半終了。

後半も日本のペースが続いたのだが、後半13分にカウンターのロングボールからシュートを決められ、同点に追い付かれた。その後40分に、田中陽子選手のかなり遠い位置からの正確無比なフリーキックが相手のオウンゴールを誘ってリードするも、その直後に失点してしまい、結局引き分けで試合終了。

来場者数は8000人を超えたそうで、これはU-20世代の試合としては異例の数字らしい。親善試合というのは、必ずしも勝利だけが目的ではないと思うが、出来れば福島の人に勝利をプレゼントして欲しかったかな。失点は、ハーフタイム後にゴールキーパーを含めディフェンスを3人替えてからのものなので、ディフェンス全体の連携という面では課題が残ったのではないだろうか。

カナダはA代表が先日のオリンピックで銅メダルと健闘していたが、若い世代もしぶといなあという印象。アウェイの地の最初の試合でよく引き分けまで持ち込んだと思う。しかしなにより有り難いのは、日本人でも福島に偏見を持つ人がまだいるのに、よくぞこの地に試合に来てくれたということである。私は、ヤングなでしこを別にすれば、今回のW-20女子ワールドカップではカナダを応援したいと思う。カナダの選手が一人、試合序盤に接触から大きなたんこぶを作って退場していたのが心配だが、試合前に両チームに贈呈されていた福島名産の桃でも食べて、元気に回復してもらいたい。

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ロンドン・オリンピック 男子サッカー 3位決定戦 日本対韓国 [観戦]

日韓戦が終わった朝は、全く寝付けなかった。あんな汚い、ロングボールを放り込んでくるだけのサッカーに負けるとは。こんなに口惜しい思いをしたのは久し振りであったが、ようやく落ち着いてきた(笑)。ま、確かに韓国には決定力があった。それと、大きな怪我をさせられなかったのは本当によかった。

この3位決定戦は、私にしては珍しく録画しなかった。何となく後味の悪いものになりそうな予感がしたからである。いろいろ報道されているところをみると、それは正しかったと思うが、選手達には目がつぶれるほど繰り返し試合映像を観て、切歯扼腕の発奮材料にしてもらいたいものである。

今年のユーロの決勝戦、私が応援していたイタリアがスペインに惨敗したとき、この借りはオリンピックで日本が返してやるという考えが頭をよぎったことを憶えている。だが、その考えはすぐに封印してしまった。スペインの華麗なサッカーを目にしたら、あまりにも突飛で現実味のないことだと思われたからである。しかし、そのスペインを打ち破ってベスト4まで登りつめたのであるから、ものすごいことである。吉田麻也キャプテンを始めとする選手達、関塚隆監督、スタッフの皆さんには本当によくやってくれたといいたい。

それから、アジア予選で日本のオリンピック出場に貢献しながら、残念ながら本大会には出場できなかった選手達。大迫勇也、山田直輝、比嘉祐介、原口元気、山崎亮平、濱田水輝…等々。少なくとも私は名前と顔を覚えたから、これからのJリーグの試合、さらには代表戦で活躍する姿を楽しみにしているぞ!!

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ロンドン・オリンピック 女子サッカー決勝戦 日本対アメリカ [観戦]

なでしこジャパンとの準々決勝戦のあとのバルセロス・ブラジル監督のコメント

「われわれはたくさんの好機をつくったが、得点できなかった。相手は守備的に戦って2点取った。悲劇だ。日本がきょうのような(守備的な)プレーを続けるなら、優勝候補と呼ばれるにはふさわしくない」

いやあ、男の負け惜しみほどみっともないものはないですな。しかし、しかしである。決勝戦のドイツ人の審判は目が悪すぎるだろ。前半の宮間選手のフリーキックの場面、あれはどう考えてもハンドでPKでしょ。そうなっていればきっと試合の流れが…。あとアメリカのゴールキーパーがソロでなかったら、モーガンがもう少し鈍足で下手だったら、2点目のドリブルでロイドがこけていたら…(以下略)、なでしこジャパンが勝ってたに違いない。いや、アメリカはやっぱり強かった。こういうぎりぎりの試合を制することができるチームだからこそ、オリンピック三連覇という偉業を成し遂げることができるのだろう。

事前の私の予想に反して、必ずしもアメリカが一方的に攻め立てるという構図ではなかったのはうれしい。アメリカには前戦の疲れがあったのかもしれないが、去年のワールドカップとは違う試合展開は今後に希望を感じさせてくれた。佐々木監督が最後に一番若い岩淵真奈選手を登場させたのは、心憎いなあと思った。さすがはスピルバーグ則夫と自分でいうだけのことはある。試合後に宮間あやキャプテンが号泣していた姿には胸が詰まったが、授賞式ではみんな笑っていて本当によかった。また、日本の選手・監督の試合後のコメントであのハンドに恨み言をいっているのは一つもないというのは誇らしいことである。

次の女子ワールドカップはカナダで行われるらしい。カナダ・チームは、予選リーグの対日本戦ではそれほど強い印象は受けなかったが、トーナメントでの対アメリカ戦ではパス回しもすごく上手かったし、シンクレア選手の決定力は半端なかった。3位決定戦のフランスとの試合のダイジェスト映像を観ても、実にしぶといチームのようだ。その他に、今回のオリンピックに出られなかったドイツもいるし、なでしこジャパンの苦闘の道のりはまだまだ続きそうだ。

私としては、まず今年は1回も生で見ていないなでしこリーグの試合を観に行こう。あと、ヤングなでしこの出る8月19日からの女子U-20ワールドカップにも是非足を運ばなければ。

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2012ロンドン・オリンピック女子サッカー準決勝 日本対フランス アメリカ対カナダ [観戦]

以前のブログで「決勝トーナメントのどこかで両チームともにキレキレの状態で対戦してほしい」と書いたなでしこジャパンとフランスの試合である。しかし、何だかふわぁ~とした感じで試合を見始めてしまった。たぶん、前日のインタビューで日本の選手が「負ける気がしない」といっていたのに影響されたのだと思う。また、フランスがディフェンシブにきていたため、日本がパスを回せるシーンも多かったし、セットプレーからなでしこジャパンが2点先取すると、何だかもう勝ったような気分になってしまった。

しかし、そこからのフランスの猛攻は凄かった。あんなヒヤヒヤした気分はもう味わいたくないと思いつつ、あれこそが私の見たかったフランスだとも思う。最初からあの戦いをやられていたらと思うと怖い。しかし、なでしこ達はよく耐えた。サッカーについてよく知れば知るほど、ディフェンス陣の重要性に気付かされる。今回のオリンピックでも、ゴールキーパーの福元美穂選手と、センターバックの岩清水梓選手、熊谷紗希選手の活躍は、素人目にもすごいなと感じる。名古屋グランパスのストイコビッチ監督がクラブの練習中に選手の前で熊谷紗希選手を絶賛したというが、さもありなんと思う。

試合後に宮間あや選手が涙している姿を見て、こっちもうるっときてしまった。やはりオリンピックは彼女達にとって特別のものなのだろう。澤穂稀選手も泣いていたらしいが、それは見逃してしまったので、あとでビデオを見直してみよう。宮間選手は直後のインタビューでは「早くホテルに戻ってアメリカ対カナダ戦をチェックしたい」といっていたが、この切り換えの早さがこの人の凄いところである。そのもう一つの準決勝戦を宮間選手はどう観たのだろう。

アメリカとカナダの戦いは、このオリンピックで私が観たサッカーの試合の中で最高にドラマチックなものだった。120分の間に3回リードしたにもかかわらず、3回同点に追い付かれ、最後はロスタイムに逆転されてしまったカナダ選手の気持ちを思うと実に切ない。一方、女子チームの中でアメリカは一つ抜きん出ていると思っていたが、「彼も人なり」であった。ただ、今感じるのは、日本もアメリカも勝利への執念という点で常に相手チームを上回っていたということである。守備で執念を見せるなでしこジャパンと攻撃で執念を見せるアメリカ。どんな決勝戦になるのか、今から待ち遠しくてたまらない。

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(観戦後)国際親善試合 フランス女子代表 対 なでしこジャパン(日本女子代表)(7/19@パリ) [観戦]

なでしこジャパンと女子フランス代表の試合を観たいというかねてよりの私の夢は叶った。但し、半分だけである。フランスは期待どおりのパフォーマンスだったが、残念ながら、なでしこの方はあまり調子がよくなかった。

黒い肌のフランス人選手がものすごいスピードでディフェンスを突破する姿に既視感があった。思い出した、トミという選手だ。どの試合だったかは覚えていないが、私の脳裏に焼き付いている去年のワールドカップでの女子フランス代表のイメージがこれだった。ネシブ選手は顔にばかり集中していたせいか、ワールドカップでのプレイの記憶はあまり残っていない。今回見てみると、彼女は少し顔つきがごつくなったような気がする。ま、それはともかく、フランスは1年前と同じく実に魅力的なチームだった。こんないいチームがワールドカップの3位決定戦でスウェーデンに負けたというのは信じられない。スウェーデンは、なでしこジャパンとの試合を観る限りでは、ものすごく強いという印象はないのである。やはり相性というものがあるのだろうか。

余談であるが、前述のトミ選手は、最近の記事では「トミス」と表記されていることが多い。フルネームは「Élodie Thomis」というらしい。フランス語では語尾の子音字は原則として発音されないが、原則の例外なのだろうか。

一方、なでしこジャパンの戦い振りにも既視感があった。去年のワールドカップでの対イングランド戦を観ていたときの感覚だった。解説の大竹七未さんが動きにキレがないといっていたが、確かに本調子ではないようだった。私にはキレのあるなしまでは正直よくわからないが、確かにミスは多いなと感じた。長いパスを放り込まれて、ディフェンスが振り切られてゴール!というのは、なでしこのお馴染みの失点シーンである。ワールドカップでのイングランド戦の1点目も、決勝のアメリカ戦の1点目もこのパターンだった。スピードのあるチームと対したときのこうした形の失点のリスクは、なでしこジャパンが追求するサッカーが宿命的に負っているものであるという気がする。前半での大儀見選手のシュート、宮間選手のフリーキック、その直後の澤選手のシュートのいずれかを決めていれば、試合の流れが変わったかもしれないと思うと残念だ。

しかし、また新しい夢ができた。ロンドン・オリンピックの本戦で、なでしこジャパンもフランス代表も勝ち進み、決勝トーナメントのどこかで両チームともにキレキレの状態で対戦してほしいということだ。そう、例えば、UEFAチャンピオンズ・リーグ準決勝でのバイエルン・ミュンヘン対レアル・マドリードのファースト・レグのような…。その前に予選リーグG組の初戦では、この間なでしこをコテンパンにしてくれたアメリカとフランスが対戦する。こちらも非常に楽しみだ。


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(観戦前)国際親善試合 フランス女子代表 対 なでしこジャパン(日本女子代表)(7/19@パリ) [観戦]

昨年のドイツ女子ワールドカップのとき、NHKで放送された試合は全て観ていたと思う。その中で強い印象を受けたのがフランス女子代表チームだった。とにかくパスが上手くて速いので、見ていて大変楽しかったと記憶している。 パスサッカーはなでしこジャパンの専売特許のように思い込んでいたが、必ずしもそうではないというのも驚きだった。ただし、パスサッカーといっても、なでしこのようにじわじわとラインを上げながら攻撃していくのではなく、もっと早めにボールを前に運んでいたように思う。 

このチームの核となっていたのが攻撃的ミッドフィールダーのルイザ・ネシブという選手だった。アルジェリア系の出自のため「女ジダン」という異名を持つ人だ。目のぱっちりとした美人で、なんだかバラエティ・タレントのローラのようであった。余談だが、ローラは今日の『笑っていいとも増刊号』で、普段の生活でも彼女は決して「怒ったりしないヨー」といっていたが、ネシブは試合中に苛立ちを露わにしているシーンも結構あったように思う。しかし美人というのは怒っていても美人であった。

それはさておき、ワールドカップの1次リーグが終わった段階で、フランスの戦績はなでしこと同じ2勝1敗だった。ドイツには負けたが2点を取っている。私はフランスがダークホースになるのではないかと予想していたが、結局は4位に終わった。しかしフランスのFIFAランキングからすると、健闘だったと思う。仮になでしこが決勝トーナメントの早い段階で敗退し、フランスが優勝していたなら、パスサッカーにより女子フットボールに革新をもたらしたという栄誉はフランスのものだったかもしれない。

なでしこジャパンが1次リーグを首位で通過していた場合には、決勝トーナメント第1戦でフランスとあたることになっていたのだが、そうはならなかった。それが幸運だったのか、不運だったのかはわからない。だが、このスタイルは違うが同じくパスサッカーを身上とするチームとなでしこジャパンが戦ったらどんな試合になるのか、一度是非観てみたいとずっと望んでいた。

その夢が今週の木曜19日の深夜に実現する。

日時: 2012年7月19日(木) 現地時間17:15キックオフ (日本時間 24:15)
会場: Stade Charléty(フランス/パリ)
対戦カード: フランス女子代表 対 なでしこジャパン(日本女子代表)
テレビ放送: 日本テレビ系にて全国生中継
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JFAプリンスリーグ2012関東1部 川崎フロンターレU-18 vs 市立船橋高校 2012年07月08日 16:00 キックオフ 神奈川県立保土ヶ谷公園サッカー場 [観戦]

前日の深夜、日本サッカー協会のサイトからこの試合を見つけ出し、是非見に行こうと思い立ったのである。理由はとにかくサッカーの試合が生で観たかったのである。

前日の雨が残した湿気に、曇り空を通して伝わってくる西日の熱気が加わって、屋根の小さなメインスタンドに座っているだけで疲れが溜まってくるようであった。試合は市立船橋が押し気味に始まり、積極的なプレスと速攻から開始10分も立たないずに先制。

しかし、川崎の方も決して慌てる風でなく、粘り強くパスを回し続けていくうちにリズムを掴み始めたようであった。右サイドの攻撃的ミッドフィールダーの18番が起点となりチャンスを作り始めると、20分頃、彼が裏に飛び出してゴールを決め同点とした。市立船橋はその後キャプテンが2枚のイエローをもらってしまい、退場。さらに川崎が有利な状況の中、1点を追加して前半終了。

後半も川崎有利な展開が続くかと思いきや、開始早々に市立船橋が同点弾を決める。1人少ない相手に決められたショックのせいだろうか、そこから川崎の調子がおかしくなったように見えた。ミスが急に増えて市立船橋にボールを取られて速攻を受けるシーンが格段に増え、前述の18番も全く姿を消したようであった。たちまちのうちにさらに2失点してしまう。

そのまま終わるかと思われた終了直前、ゴール前の競り合いから川崎がPKを得て1点を返す。そしてロスタイムに入ってからも攻撃を続けて同点に追い付き試合終了。後で調べると最後の点を取ったのは、例の18番の選手であった。名前は脇坂泰斗(わきざか・やすと)といい、高校2年生らしい。

1人少ない相手に勝ちきれなかった川崎も、2点差を守りきれなかった市立船橋も、お互いに悔しさの残る結果だっただろう。しかし、いいものを見せてもらった。市立船橋は、多少ラフではあるが速攻と当たりの強さが印象的だった。川崎の方は、パス回しのテクニックと判断力が光っていた。そしてクラブのエリートはやっぱり肝心なところで勝負弱いのかというこちらの印象を跳ね返して、最後には根性を見せてくれたと思う。私が今まで生で見たなかで一番面白い、選手達の気持ちがびんびんと伝わってくる試合だった。爺臭い言い方であるが、若い人が頑張っている姿をみると、生気を分けて貰っているような気分になりますな。

スタンドの応援の方は、地の利があるせいか、川崎に分があったようだ。川崎の応援団は、試合中ほぼひっきりなしに太鼓を鳴らし声援を送っていた。それに選手のお母さんとおぼしき女の人たちが「行け~」って叫んだり審判への抗議の声を挙げたりして、試合を盛り上げていた。私があの年頃の選手だったら、自分のお母さんのああいう黄色い声が耳に入った途端、腰から下がヘナヘナ~ってなってしまっただろう。が、最近の若い人達は案外平気なようである。

私が座った川崎側の応援席には、ジュニア世代とおぼしき子供達もいた。試合開始前に一斉にノートと筆記用具を取り出したのが、実に微笑ましかった。試合中、何を書いてるのかが気になってときどき彼らを観察していたのだが、ほとんど何も書いていなかったようである。そりゃそうだろう。あのような息詰まる試合を見せられたら、メモなんかとってられないのが当たり前である。

これは、全くの余談であるが、フロンターレのユースや市立船橋のサッカー選手といったら、おそらく日本中で最も女子にもてるティーンエイジャーであろう。同年代の女の子が大挙してやって来ているのかと思いきや(それを期待して行ったわけではない)、そんなことは全くなかった。お母さん達に気を遣って女の子達が自ら自粛しているのか、それとも選手達の気が散るので女子の応援禁止令が出ているのか…。まさかね。

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