(観戦後)国際親善試合 フランス女子代表 対 なでしこジャパン(日本女子代表)(7/19@パリ) [観戦]
なでしこジャパンと女子フランス代表の試合を観たいというかねてよりの私の夢は叶った。但し、半分だけである。フランスは期待どおりのパフォーマンスだったが、残念ながら、なでしこの方はあまり調子がよくなかった。
黒い肌のフランス人選手がものすごいスピードでディフェンスを突破する姿に既視感があった。思い出した、トミという選手だ。どの試合だったかは覚えていないが、私の脳裏に焼き付いている去年のワールドカップでの女子フランス代表のイメージがこれだった。ネシブ選手は顔にばかり集中していたせいか、ワールドカップでのプレイの記憶はあまり残っていない。今回見てみると、彼女は少し顔つきがごつくなったような気がする。ま、それはともかく、フランスは1年前と同じく実に魅力的なチームだった。こんないいチームがワールドカップの3位決定戦でスウェーデンに負けたというのは信じられない。スウェーデンは、なでしこジャパンとの試合を観る限りでは、ものすごく強いという印象はないのである。やはり相性というものがあるのだろうか。
余談であるが、前述のトミ選手は、最近の記事では「トミス」と表記されていることが多い。フルネームは「Élodie Thomis」というらしい。フランス語では語尾の子音字は原則として発音されないが、原則の例外なのだろうか。
一方、なでしこジャパンの戦い振りにも既視感があった。去年のワールドカップでの対イングランド戦を観ていたときの感覚だった。解説の大竹七未さんが動きにキレがないといっていたが、確かに本調子ではないようだった。私にはキレのあるなしまでは正直よくわからないが、確かにミスは多いなと感じた。長いパスを放り込まれて、ディフェンスが振り切られてゴール!というのは、なでしこのお馴染みの失点シーンである。ワールドカップでのイングランド戦の1点目も、決勝のアメリカ戦の1点目もこのパターンだった。スピードのあるチームと対したときのこうした形の失点のリスクは、なでしこジャパンが追求するサッカーが宿命的に負っているものであるという気がする。前半での大儀見選手のシュート、宮間選手のフリーキック、その直後の澤選手のシュートのいずれかを決めていれば、試合の流れが変わったかもしれないと思うと残念だ。
しかし、また新しい夢ができた。ロンドン・オリンピックの本戦で、なでしこジャパンもフランス代表も勝ち進み、決勝トーナメントのどこかで両チームともにキレキレの状態で対戦してほしいということだ。そう、例えば、UEFAチャンピオンズ・リーグ準決勝でのバイエルン・ミュンヘン対レアル・マドリードのファースト・レグのような…。その前に予選リーグG組の初戦では、この間なでしこをコテンパンにしてくれたアメリカとフランスが対戦する。こちらも非常に楽しみだ。
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