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2014年ワールドカップ アジア最終予選 第4戦 日本対イラク 9月11日(火)19:30 / 会場:埼玉スタジアム [観戦]

吉田麻也選手のイングランド・サウサンプトンへの移籍が決まった直後だったと思う。確か日本テレビのスポーツ番組で吉田選手への独占取材を放送していた。場所はオランダの日本料理屋で、吉田選手がいくつかの小鉢料理を前にしながら、「代表に呼ばれると頻繁に血液検査を受けさせられる」という話をしていた。選手は特に鉄分不足について注意されるので、食事には気を遣っているし、サプリメントも飲むようにしているとのことであった。以前のブログで、男子代表は血中の鉄分が足りないんじゃないかと嫌味を書いたことがあったのだが、どうやらそんなことはないようである。

ところで吉田選手というと、最近のインタビューでは実に堂々としていて、なかなか立派なことをいう。ロンドン・オリンピックを経て、なんかこう風格のようなものを身につけてきたようにすら感じる。だが、昨日の夕方のニュースでみた、成田空港で大勢の女性ファンに追いかけられていたときの麻也くんの超嬉しそうな顔といったらなかった。やっぱりこの人の本性は相変わらずのようで一安心である。

それはともかく、この試合を観ても、イラクには試合中にピッチ上に倒れてしまう選手がいたが、日本人選手は後半終盤まで選手交代がなかったにもかかわらず、それほど疲れていなかったようなので、鉄分不足の心配はなさそうである。特に長友佑都選手が最後まで元気に走り回っていた姿が印象的だった。長友選手は試合後に「あと90分はできる」と豪語していたそうだが、この人の血中鉄分は一体どれぐらいあるのか公表してほしいものだ。前半25分、駒野友一選手のスローイングが得点の起点になったのは、駒野ファンの私としては大変嬉しい。あと、清武弘嗣選手は、この前のUAE戦を含め、以前より凄みが増したという感じがする。ドイツへの移籍がそうさせたのか、それともロンドン・オリンピックでの悔しい経験によるものなのだろうか。

イラクの監督のジーコについては、私がサッカーに興味を持ち出したのが2006年ドイツ・ワールドカップのあたりなので、実のところよく知らなかった。ドイツでは1次リーグを突破できなかったため、正直いって監督としてはいまいちなのではという先入観があった。また、このアジア最終予選で日本と同じB組になったときに「日本と一緒にワールドカップに行きたい」といった発言もしていたので、ちょっと甘い人なのかなという印象もあった(こういう発言は、変な疑いを持たれる可能性もあるので、いわない方がいいと思う)。だが、イラクの政情不安、国内リーグの開始前という時期、アウェイでの戦いといった条件を考えると、イラクよりもはるかに恵まれた環境にある日本に対していくつかの好機を作り出し、あと少しのところまで追い詰めたのだから、やはり優秀な監督なのだと思う。

ジーコ監督が先発を大幅に入れ替えて、若い選手主体のチームにしたと知ったとき、少し嫌な予感がした。というのも、3月の3次予選の最終戦でウズベキスタンに敗れたときも相手は若い選手を多く出してきたからである。ジーコ監督は試合前の記者会見でもこのウズベキスタン戦について言及していたし、ボランチの遠藤選手と長谷部選手を自由にさせない戦術をとったことをみても、彼はこのウズベキスタン戦を相当に参考にしたのではないだろうか。

楽な試合ではなかったが、日本はディフェンス3人が出場停止、香川真司選手も直前になって欠場という状況で勝ち切れたことは本当によかったと思う。ザッケローニ監督は、今年の年頭のインタビューで、現日本代表の課題として「チームの底上げ」、「3バック・システムへの適応」、「アウェイでの勝負強さ」の3つを挙げていたように記憶している。このうち、「底上げ」については、今のところかなりの進歩があったように感じる。「3バック」については、今回のイラク戦を観た限りでは、相手に対抗策を見つけさせないためにも、新しいシステムによる引き出しを増やすことは非常に価値のあることだと思う。仮に早い段階で勝ち抜きが決まったなら、そういったチャレンジも是非してもらいたいと思う。「勝負強さ」の点については、アウェイでも勝ちきれる力があることを11月のオマーン戦、来年3月のヨルダン戦で実証してくれることを願うばかりだ。

さて、最終予選もこの段階になると、あとどれだけ勝てばリーグ突破が決まるのかが非常に気になる。後藤健生さんは、Jスポーツというサイトのコラムで「11月のオマーン戦で勝ち抜けが決まってしまう可能性すら出てきた」とうれしいことを書いているが、本当にそうなのだろうか。それを確かめるために勝敗表を見ながら暗算で勝ち点計算をしていて、そのややこしさに頭が爆発しそうになっていたところ、大変便利なサイトを発見した。今後の各試合について任意の得点を入力すると自動的に勝ち点を計算してくれるという優れものである。これを使って勝ち点の計算をしてみたのだが、後藤さんのいうようにオマーン戦で勝ち抜けが確定する可能性はないように私には思われる(が、確信はない)。

日本にとって最も有利なのが、11月14日までの他チームの3試合が全て引き分けとなった場合、あるいは10月16日のオマーン対ヨルダン戦のみオマーンが勝ち、残りの2試合が引き分けの場合ではないかと思う。この場合、11月14日の対オマーン戦に日本が勝てば、かなりの確率で日本はブラジルへの切符を手にすることができる。が、その場合でも、その後の各試合の結果によっては、日本が非常に有利ではあるものの得失点差の争いになる可能性はまだ残っており、11月14日の段階で100%確実に日本の勝ち抜きが決まることはないように思われるのである。

ところで、この勝ち点計算に熱中していると、どうしても考え方が他力本願的になり、他チームの試合結果に期待してしまう自分がいることに気付く。ザッケローニ監督は「勝ち点の計算はしない。目の前の試合に集中する」とよくいう。頭がこんがらがるから計算しないんじゃないかとちょっと思っていたのだが、やはりそうではないのだろう。監督と選手には、あまり早い段階で勝ち点計算はしないでほしいものである。

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