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日本サッカーを強くしたのはだれか [雑記]

ロンドン・オリンピックの予選リーグで日本がスペインに勝った。無敵艦隊を撃沈、大金星、ジャイアント・キリング、いろんな言い方があると思う。だが、「グラスゴーの奇跡」という呼び方にだけは違和感がある。もちろん難しい試合であったとは思う。が、今のU-23のメンバーがチーム戦術を厳守してプレイして臆することなく実力を発揮できれば、スペイン相手でもチャンスを作れるし、向こうの攻撃を防ぐこともできるのは、当然とまではいわないものの、それほど意外なことには感じなかった。それほど日本のサッカーは成長したのだと思う。
 
ユーロ2012の決勝戦、私の応援していたイタリアがスペインにちんちんにされて敗北したとき、オリンピックで日本がイタリアの敵をとってやると一瞬思った。が、あまりに突拍子もないことのように感じ、すぐに頭からその考えを打ち消してしまった。そのときの弱気になっていた自分が今から思うと悔やまれる。試合前にはトルシエ元代表監督なども「リーグを勝ち抜くためにスペイン戦は捨てろ」という趣旨の発言をしていたが、勝つにせよ負けるにせよ、こういう戦い方の方が断然価値があると思う。

『日本サッカーはほんとうに強くなったのか(大住良之著、後藤健生著/中央公論新社)』では、「日本サッカーを強くしたのはだれか」というテーマで、育成面に関する2つの座談会の議論が紹介されていた。一つは、トレセン制度の改革に関するものであり、もう一つは高校とクラブでの育成に焦点にあてたものだった。両方の座談会で印象的だったのは、一握りのエリートだけを集中的に強化するのではなくて、若い世代全体の技術・戦術・精神面での向上を図るという視点から取組みが行われているということだった。

この本が発刊された2000年当時、本田圭祐と長友佑都は14歳。長友はゲームセンターに入り浸って、サッカー部の顧問の先生にビンタされていた頃だろう。現在のU23の世代では、例えば香川真司、永井謙佑、清武弘嗣は11歳、スペイン戦でゴールを決めた大津祐樹は10歳である。必ずしも全員が、早くから注目されていたスター選手というわけではないと思う。それでも、フル代表はワールドカップ予選で着実に勝ち点を得ているし、U23はロンドン・オリンピックで優勝候補スペインを破るという快挙を成し遂げた。

日本サッカーの育成策は着実に効果を挙げてきているのだと思う。
 
日本サッカーはほんとうに強くなったのか

日本サッカーはほんとうに強くなったのか



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