スポーツ選手のセカンド・キャリア [雑記]
今日、TBSの『ひるおび!』を見ていたら、今回のオリンピックでメダルを取った選手達がいくらお金をもらえるのか、例えば、協会からいくら、所属企業からのボーナスがいくら、といった実に下世話な企画をやっていた。その中で、経済評論家?の荻原博子という人が、メダリストに月7万円の年金を支払う韓国を見習えと発言していた。将来に不安を抱えながら努力している選手達に励みとなるということらしい。そして、それに弁護士の八代英輝が賛同していた。ここで馬鹿らしくなってチャンネルを替えたので、あとの議論がどうなったのかは知らない。
そもそも自分の将来をどうするかは選手自らが考えるべきことである。自分にとって割に合わないと思えば、いつでも止めればいいだけのことで、他の職業と同じである。今読んでいる吉田麻也選手の『サムライDays、欧州Days』によると、吉田選手は、名古屋グランパス時代の同僚の竹内彬選手と会うたびに「将来何がやりたいか」について話し合うそうである。そして次のように書いている。
「ものすごくリスキーな職業であることは、頭ではわかっている。でもサッカーが心から好きなので、『やめる』ことは容易にできない」
メダリストだけがスポーツ選手ではない。たまたまコンディションが悪くてメダルを取れなかった選手もいれば、怪我のために心ならずもオリンピックに出られなかった選手だっているだろう。セカンド・キャリアというのは、そうした選手も含むスポーツ界全体の問題だと思う。今から10年以上前の本であるが、『日本サッカーはほんとうに強くなったのか』では、選手時代に指導者・審判の資格を取らせる、またあるクラブでは選手にボランティアに行かせる、といった事例が紹介されていた。おそらく今では、もっと様々の取組みが行われているだろう。
ニンジンをぶら下げて、一握りのトップ・アスリートにそれを与えるような雑なやり方ではなく、選手全体にとってメリットとなり、個々人の人生が有意義となるような方法を考えるべきではないだろうか。
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